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今井さん、さっそくお返事くださいましてありがとうございました。補足いただ
いた点、全く依存ありません。
>報告者は,一名を除いて,「特定の人間達」のことを問題にはしていません
お察しのことと思いますが、わたしは先走ってその一名の方を念頭においてコメ
ントしてしまいました(その一名に関して、わたしの予想が当たっていればの話で
すが)。補足いただきましてありがとうございました。
>体制変革なんていう問題意識はこれっぽっ
>ちもないように感じられました。
どういう問題意識で研究しているのでしょうね? おっしゃるとおり、まだ「特
定の人間達」を問題にする方がぜんぜんましですね。 完全に方向性を見失った学
会になりつつあるのでしょうか・・・。
>他方ではシステム全能論に分かれます
まったくその通りだと思います。
今年の1月の下旬に、金子勝氏が中大の大学院で講演を行うというイベントがあ
りました。
その時に、商学部のある先生(先にわたしが予想した一名の報告者)が、金子さ
んに対して、ヘッジファンドによる世界的金融危機の問題に関して、「ごく少数の
人間達が関わっている問題だし、それを把握できるような情報も手に入れることが
できるのだから、もっとそういう視角から研究すべきではないか?」というような
質問をされました。
これに対する、金子さんの答えはまさにシステム全能論でした。担い手は、突き
動かされているに過ぎないのだから、そのような事実関係を調べただけではだめだ
ということですよね。
しかし、もちろん、そのように言う金子氏はシステム自身を産出してしまってい
る能動的出発点が「労働する個人」であるということを把握しているわけではな
く、システムそのものから出発してしまって、その全能性を強調しているわけでし
た。
あの時の討論は、まさにマルクス経済学の2局分解した(しかし相互補完関係
の)立場そのものであったわけです。
>所詮,
>システムと担い手とを機械的に分離するという同じ一つの出発点から出発して
>いる双子の兄弟である以上,直ちに他方の立場に移行します。
このお二人も、自分の立場を突き詰めていくと、どこかで対立していた他の立場
に移行していくに違いありません。
>恐らくは,信研の報告
>者の人たちは,寧ろ逆に,システム全能論の立場に立っているように感じまし
>た。
この点は、どのような部分で今井さんがこのような感想をお持ちになられたのか
興味があります。もし宜しければ、今度お会いした時にお聞かせください。
>「特定の人間達を告発しつつ戦うことが、具体的な闘争」の一局面「であ
>り、変革に通じる」ということは疑いがないと思うのです。なにしろ,システ
>ムの運動と意識とを担うのは具体的な個人(およびその集団)ですから。問題
>はその位置付けだと思うのです。特定の人間達を告発しつつ戦うことが」直接
>的に「変革」そのものである──そもそも社会変革というのは「特定の人間達
>を告発」することである──というように位置付けられると,結局のところ個
>人あるいは集団への責任転嫁に終始して,変革されるべきであるのがシステム
>そのものであるということが忘れ去られてしまいます。──恐らく佐々木君が
>主張したいのはこういうことだと思うのですが,重要な点なので,一応,補足
>しておきました。
まったくそのとおりです。補足していただいてありがとうございました。
信研に関する情報、ありがとうございました。>今井さん