本文


 今日は、神山です。

>  ややこしいことに,恐らく全体を通じての問題意識──現代マルクス経済学
> に対する批判,認識主義批判,発生的関連,資本の自己矛盾,変革主体形成な
> ど──は殆ど同じだと思うのです(ここで違っていたら,空中戦を二,三回や
> って,議論が終わっていたのだと思います)。

> 俺の理論は殆ど珍説に近いということを俺は自覚していますし,また神山さん
> の議論もかなり独自的だと俺は思っています。こういう議論は学会なんかでは
> 繰り広げられませんよ。読んでおかないと損ですよ。

 珍説奇説大いに結構、学会の流行と時事ネタにはみられない拘りの議論
です。

 ちなみに、物象、物象化、人格、人格化は、次のような用法があります
。

「消費的生産。しかしながら、消費と同一のこの生産は、第一の生産物
の破壊から生じる第二の生産であると、経済学はいう。第一の生産では生
産者が物象化される(versachlicte sich der Producent)が、第二の生産
では生産者によってつくられた物象が人格化される(personifiziert sich
 die von ihm geschaffne Sache)。したがってこの消費的生産は…本来の
生産とは本質的に異なっている」
「生産が生産物であるのは、それが物象化された活動(versachlite Thati
ckeit)であるだけでなく、活動する主体にとっての対象となってこそはじ
めていえることなのだからである」(Gr,S.28)

「生産においては人格が客体化され、人格においては物象が主体化され
る」(Gr,S.26)